無病息災!「千本釈迦堂(大報恩寺)」の大根炊き

【千本釈迦堂の大根炊き】

千本釈迦堂大根炊き

京都の千本釈迦堂(大恩寺)で毎年12月7日、8日に成道会(じょうどうえ)・大根炊きが行われます。
成道会とはお釈迦様(35歳)が修行中に悪魔の誘惑に負けず、12月8日の夜明け前に明星出現と同時に「さとり」をひらかれたことを記念とした法要です。
大根炊きは、鎌倉時代に寺の住職が成道会の度に4本の大根を縦半分に切り8本とし切り口に釈迦の梵字を書いて供え、参詣者への「悪魔よけ」とし、その後この悪魔除け大根を他の大根と一緒に炊いて振舞われたのがはじまりと言われています。
昔からこの大根を食べると中風にかからないと言われていましたが、近年は無病息災として参詣する人で賑わっています。

 

 

【大根炊きは「だいこんだき」ではありません。

大根炊きは師走を迎えた京都では風物詩であり、毎年1万人の人が無病息災を願い参拝します。
大根炊きは「だいこんだき」と呼ばず「だいこだき」と呼びます。
私が到着したのは12時くらいで、たくさんの参拝者でにぎわっていました。(大根授与は10時~16時)

券売所
券売所
大根炊き券
大根だき券

大根炊きを授与してもらうために、まずは境内参道右側に「大根だき1000円 パック容器150円」と書いた看板がある券売所で「大根だき券」を購入します。
当日、ここで大根炊きを食べれますが家族や友人の分を持ち帰りたい人はここで容器を購入するか自分でジップロックのような入れ物を用意しましょう。

 

千本釈迦堂奉仕のおばさん

次に、今回の目的である大根炊きを授与していただくために授与所の列に並びます。
授与所では奉仕者であるおば様達が巨大な鍋で大量の大根炊きを作ります。使われる大根の総数は5千本で約1万5千食が用意されます。それでも大根炊きと言えば千本釈迦堂と言われるぐらい有名なので売り切れになる前に早めに並ぶことをおすすめします。

 

授与所で大根だき券と大根炊きを交換後、下の写真にある授与所周辺(テントもある)や本堂で食べることができます。
授与された大根炊きは大きく切られた大根3切れとお揚げ1つが入っています。大根は熱々なので火傷に注意!無病息災を願って来たのにここで火傷したら何にもなりません。無病息災を願い、ゆっくり食べましょう。

食事処
授与所周辺
本堂

本堂は10年間も続いた内乱「応仁の乱」や「明徳の乱」などのいくつもの戦火を免れたこともありそれだけに厄除けに強そうです。ということで私は本堂で大根炊きを食べることをおすすめします。
但し、本堂の座席は非常に少ないので、熱々の大根炊きを食べたい人は屋外の授与所周辺で食べたほうが無難かもしれません。

 

【梵字入聖護院大根】

本堂の近くで祈祷された梵字入聖護院大根も販売されています。ここで大根を買って家で調理して食べることで無病息災を願うこともできます。
梵字は悉曇文字として日本に伝わり、梵字(種字)一文字で神仏を表し、御守りとして身に着けることで、悪しき人間は良き方向へ、良き人間は、より良き方向へ導き、持つ者に様々な功徳を与え、災難から救うといわれています。梵字の入った御守りや数珠などを見かけることはありますが、このように大根に書かれているのは珍しいかもしれませんね。上の写真にある梵字は千本釈迦堂のご本尊である釈迦如来を表しています。

 

【手作り市】

境内では手作りパン、植木、骨董品などの店も出店しています。千本釈迦堂で無病息災を願い大根炊きを食べた後はこれらの店を回って楽しんでみてはどうでしょうか。

 

<千本釈迦堂・大報恩寺>
住所:京都市上京区七本松通今出川上ル
電話:075-461-5973
拝観時間:9:00~17:00

大根炊き:12月7日8日

拝観料金:無料
大根だき券:1000円
梵字聖護院大根:1000円

拝観時間:9:00~17:00
大根授与:10:00~17:00(なくなり次第終了)

JR京都駅から 市バス「50」(立命館大学前行)上七軒下車
阪急烏丸駅・大宮駅から 市バス「203」(御室仁和寺行)上七軒下車
地下鉄今出川駅から 市バス「203」(銀閣寺行)上七軒下車
京阪出町柳駅から 市バス「203」(銀閣寺行)上七軒下車

自動車の場合、大根炊き当日は境内の駐車場は使えないので近くのパーキング利用